「千葉県臨海北部工業連絡協議会」の外部見学会の報告

平成30年1月12日(金)午前8:00~午後3:00

1.電源開発(株)磯子火力発電所

昭和40年代はじめに、国の石炭政策に沿って建設され、大都市部に位置する発電所として、日本で初めての公害防止協定を横浜市と締結、いちはやく排煙脱硫装置を設置するなど、環境保全対策に力をいれてきました。
新1・2号機は、最新の環境対策設備を導入し、蒸気条件に超々臨界(USC)を採用することにより、環境負荷低減とエネルギー効率向上を世界最高水準で両立。石炭火力の従来のイメージを一新、世界最高水準の発電効率を達成。
国内最高レベルの最新技術を数多く採用し、新しい火力発電技術に触れることができます。

J-power電源開発は、石炭がLNG(液化天然ガス)より効率かつCO2削減化されていますが、日本の優れた発電技術はマスコミから伝わらないため、「石炭=環境悪」の印象が払拭できていないように思いました。
石炭埋蔵量は、石油と異なり特定の国に依存しないパーソナルな燃料である価値も再考すべきではないでしょうか。また、世界に輸出できる高付加価値技術であり、日本らしい「匠と技」でもあります。

2.日清オイリオグループ(株)横浜磯子事業場

国内に4つの生産拠点(磯子・名古屋・水島・堺)を有し、油脂・油糧事業、加工油脂事業、ヘルシーフーズ事業、ファインケミカル事業を展開。
昭和38年に操業した横浜磯子事業場は、日本最大級の製油工場で、食用油をはじめ植物性たん白食品や化粧品の原料を製造。
磯子・名古屋・水島の3拠点は、6万トンクラスの大型船が接岸できる埠頭をもち、原料の荷揚げから搾油・精製・充填までを一貫して行っています。

日清オイリオ工場も、人件費削減化のライン工程は益々進化しています。
外国人や女性の雇用機会がなかなか進まない中、現在は、それに逆行した労働不足でありますが、これからAIの加速度的進化に伴い、労働力不足の懸念はそう長くないように思います。
ピケティ論にあるように、格差是正と少子高齢化の対策としても社会貧富や格差の是正の為にも、日本らしい社会保証制度をつくり、資本主義の黄昏に備えるべきなのかもしれません。